Windows Live Writer を使ってみる

ちょうど Kaku 1.1 を公開 したころ、Microsoft 謹製のブログエディタ「Windows Live Writer(ベータ版)」が公開されたので、これはライバル……ではまったくありませんが(涙)、チェックしなくては、と思い、(もちろん、Parallels を使って Mac 上で)さっそく使ってみました。

何か明らかに、これまでのこのブログの方向性とかけ離れている(でも実は結構関連性がある)と思われるかもしれませんが、Mac はいまや、他のプラットフォームとの垣根がもっとも低いプラットフォームと言ってよく、「Mac は自由なんだ 」(!?)という、ささやかなアピールでもあります。

そして、使ってみた感想ですが、ところどころ「おっ」と思わせるポイント がいくつかあり、チェックだけのつもりが ちょっと気に入って しまいました。また、これを使ったあと、興味を持ったので、Windows 用の他のブログエディタも大量にインストールして試してみたのですが、そのおかげもあり、Kaku をどのように改善していくべきかのヒントもいろいろ得られた気がします。

では、Windows Live Writer の ちょっと面白いところ を紹介していきます。


プレビューテンプレートの自動設定機能

Windows Live Writer を起動すると、やはりこの手のソフトの流儀に沿って、アカウントの追加画面(ウィザード)が表示されます(でも今回いろいろ試してみて、改めて、とりあえずこの機能は基本なんだな、ということが分かりました。Kaku でももっと簡易化せねば)。ここで設定を進めていくと、次のようなダイアログが表示されます:

ここで「はい」を押して設定を終えて、表示 →「Web プレビュー」 を選ぶと…:

自分でテンプレートを編集する、といった手間もなく、実際に投稿したかのようにプレビューされています。

よく考えれば、仕組みはそれほど難しくなく、ブログエディタが仮の記事を投稿 → 投稿した記事の HTML ソースがどのようになっているか解析 ということなのでしょうが(でも、どのように表示されるか分からない日付を、ちゃんと認識しているところはおもしろい)、ブログエディタを使う人が誰しもしたいあろう「ブラウザで表示される通りのプレビュー」を楽にできる のは素晴らしいです(ブログエディタに勝手に記事を投稿されるのは、ちょっと気分悪いけど)。

ちなみに 表示 →「Web レイアウト」 はさらに、xfy Blog Edior などと同様に、「ブラウザ上で記事を直接編集する感覚」のモードになっていますが、こちらは少し精度が悪そうです。

「記事メイン」の画面デザイン

Mac 用のブログエディタの代表(というより、ほぼすべて)である ectoMarsEdit は、メールソフトに似たような画面デザイン を採用しており、これは、ブログエディタでもっともポピュラーなデザインだと思います(Win 用エディタを見ていくと、全然そうでもない!)。一方、少なくとも数では充実している Windows 用ブログエディタをいくつか見ていくと、意外にも、メールソフト型だけがブログエディタのスタイルではない 事に気付きます。

Windows Live Writer もそのひとつで、「まず過去の記事がずらりと並んだウィンドウが表示されて…」ではなく、「とりあえずサッと新しい記事書く」ことを中心にしたデザイン になっていて、軽快感があります(メールソフトではなく、テキストエディタを意識したデザイン? Kaku もこちらに属する)。

では、過去記事を編集するにはどうするかというと、テキストエディタよろしく、ファイル →「開く」 で、過去の記事を読み込むダイアログが表示されます。しかし、(他のソフトでも同様のインターフェースを採用しているものがありますが、)これは不便じゃないか と思います。(というか、Windows 用のブログエディタはこのタイプがかなり多く、興味深い。今編集している記事を保存しないと過去の記事を編集できない、など、Kaku よりも厳しいシングルウィンドウ主義)

WordPress 2.2 の新 API に対する対応が早すぎ

2006 年あたりで更新が止まっているものが多い、他の多くのブログエディタはまず問題外として、つい先日公開された WordPress 2.2 の XML-RPC API 拡張 に、もう対応 しており、記事の ファイル →「プロパティ」 から 投稿スラグや記事のパスワードを設定できる ようになっています。

これは、WordPress ユーザー として、また、「ブログエディタから出力ファイル名(投稿スラグ)を変更したい教」教徒(誰?)として、かなり 好感度が上がってしまいます(もっと正確に言えば、「できればブログに関するすべての操作をブログエディタで行いたい」、さらに言えば「ウェブブラウザでデスクトップソフトの真似事をするなんて耐えられない」教)。

わかりやすい投稿支援機能

利用できる XML-RPC API の機能をフルに生かした、記事の送受信といった基本機能は、当然備えられているべきですから、各ブログエディタを特徴付けるのは、記事にリンクや画像を簡単に挿入できる などの 投稿支援機能だ、と言えると思います。

その点 Windows Live Writer は、特別高機能というわけではないと思いますが、そうした機能が、「いかにも Windows」な感じ でサイドバーにまとめられており、非常に分かりやすいです。

特に ecto は、リンクの挿入と Amazon リンクの挿入、といった、近い意味を持つ機能がバラバラに配置されており、わかりにくさを感じます。Kaku にこうした投稿支援機能をつけるとしたら、Windows Live Writer のようにすっきりまとめたいな、と思います。

また、その中のリンク挿入支援機能で、新しいリンクの参照先に「前の記事」「リンク集」が用意されているのは、ちょっと僕が Kaku でできたらいいな、と思っていること(いや、むしろみんなどんどんやってください)に近いので、気になりました。

ブロガーが挿入したいリンクって、自分が以前書いた記事以前書いた記事に含まれているリンク(自分で登録する「リンク集」ではなく、できれば勝手に過去の記事をスキャン → 検索)ソーシャルブックマークサービスに登録したリンク今ブラウザで表示しているページ、あたりではないでしょうか。これらをサクッと使えるようにすれば、かなり便利になると思うのですが、意外にこれをうまくやっているブログエディタはあまりないと思います。

オチ:でもやっぱり Windows Live Writer は使えない?

で、ここまで褒めてきて、最後にオチがあるのですが、もし Windows Live Writer を使いたいなら、慣れ親しんできた Markdown や Textile を使うことを諦めねばなりません。Windows Live Writer では、これらは使えないのです。

これは Windows Live Writer に限った話ではなく、Mac の世界では、ecto と MarsEdit が当たり前のように対応しているのにも関わらず、いくつも出ている Windows 用のブログエディタで、これらに対応していないものが少なくない のは、ちょっとおもしろい事実です。

もしや Win な人はブログエディタで Markdown や Textile を使った事がない? それが致命的かと聞かれれば、そうでもないですが、ヘタにマウスでシコシコ編集するよりも、楽な場面はある、と思うのですが…。

前述した、過去記事を編集する時の操作方法などを見ても、何か「企業ブログなどで、ワープロを使うぐらいのスキルの人に更新を行わせるためのツール」といった側面 が、Windows 用ブログエディタでは強く出ているのかもしれません。

しかし、この記事を書くにあたって、国産・海外のものを含め、何本もブログエディタを試しましたが、フリー だし、長大なデザインでないところに(個人的には)好感が持てる し、さすがに Microsoft 製だけあって、Windows ユーザーには分かりやすい(と思う)画面、また 今後のアップデートも期待できる など、特に Windows ユーザーの方(当たり前か)、いいブログエディタだと思いますよ。

ダウンロードページ:Windows Live Writer Beta

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