l2i 0.9 リリース

旧サイトで公開していた l2i を大幅に改良し公開しました。

いきなり「これは何をするソフトなの?」というところから説明をはじめると非常に取っつきにくくなると思うので、まず「バーチャル・レゴ」のお話から始めたいと思います。

バーチャル・レゴ — コンピュータの中でレゴ遊びをしよう

レゴ」というのは、もはや説明するまでもないと思いますが、世界中で子供からはもちろん、大人に至るまで楽しまれているブロックのオモチャです。

…で、背景説明をかなり省略しますと(すんません 汗)、レゴ好きのコンピュータユーザーの中に、当然(?)レゴのブロックを統一仕様でデータ化して、コンピュータ上でレゴを遊べるようにしよう、という人が現れます。

現在、そのブロックのデータを扱って、レゴの作品(=モデル)を作ることのできるソフトは様々なプラットフォームで開発されており、Mac で使えるそうしたソフトの代表例が「Bricksmith」です。

しかし、そうしたソフトでできることは、モデルを組み立てることだけです。現実のモデル作成の参考にする、という使い方もあるかもしれませんが、そうでなければ、少し物足りない気がします。しかし、自分の作ったモデルを、ほんもののレゴを組み立てたような画像として出力できれば、もっと楽しいのではないでしょうか?

バーチャル・レゴモデルを高品質の 3DCG にする

こういった「レゴ CG」の制作でよく使われるのが、フリーの 3D レンダラである「POV-Ray」です。

また、Bricksmith などで組み立てたモデルデータは、そのまま POV-Ray でレンダリングすることはできませんので、POV-Ray 形式に変換する必要があります。そのときによく使われるのが、コマンドラインソフトである「L3P」です。

また、L3P での設定を簡単にするために、Mac では、「L3P Launcher」という GUI フロントエンドも公開されています。

よって、レゴ CG を制作するときは:

  1. Bricksmith でモデルを組み立てる
  2. L3P(または L3P Launcher)でモデルデータを POV-Ray 形式に変換
  3. POV-Ray でレンダリング

というのが普通の流れになります。

なぜ l2i をつくったのか…?

いつも同じようなことを書いていますが、私が無精だからです(笑)

一発で仕上がりをイメージして、設定などを行える人ならいいのですが、微調整を繰り返しながらやると、上記の流れを(3つの別のプログラムを)なんども往復することになります。これは非常に煩雑です。

それを少しでも解消するために、L3P Launcher では、変換したファイルを POV-Ray で開く、という機能がついていますが、レンダリングするまでには、まだ POV-Ray の設定を行う必要があります。また、この機能は UI Scripting でつくられており、「UI Scripting は最後の最後の手段である」という私の(勝手な)思想とも相容れないところがありました(実際、私の環境ではうまく動作しなかった)。ただ、UI Scripting を使わなくてはいけなかったのは、MacOS 版の POV-Ray が、スクリプティング非対応、もちろんコマンドラインからの操作も受け付けない Carbon アプリだからであり、仕方のないところではあります。

しかし、やはり私の理想は「いま編集しているモデルファイルを登録しておいて、ボタン1発押せば画像として出力される」なので、なんとかできないか、と思って開発したのが、l2i です。

l2i とは?

l2i は、簡単にいえば L3P と POV-Ray の GUIフロントエンドが組み合わさったようなもの(?)です。「レンダリング」ボタンを押すだけで、L3P でモデルファイルを変換し、それを POV-Ray に渡してレンダリングします。L3P と POV-Ray の主なオプションを一括して設定することができます。…あ、あと、ただ L3P や POV-Ray に渡すパラメータを GUI で設定できるようにした、というだけでなく、直感的にそれらを調整できるように工夫したつもりです。

しかしただ一つ、「邪悪」なところがありまして、l2i を使うには、前述の理由から、POV-Ray のコマンドライン版を導入する必要があります。これが、やろうとしている「楽しいレゴ遊び」とそれに必要なスキルのアンバランスを生んでいて、ちょっと申し訳ないところであります。この方法については、l2i の紹介ページに書いたのと同様、ここで詳しく説明する予定はないですが、もし万が一、l2i をどうしても使ってみたい、という方がいらっしゃれば、この記事のコメント欄ででも質問してみてください、私もあまり詳しくないのでちゃんと説明できるかわかりませんが、お教えできるかもしれません。

…というわけで、よろしかったら l2i の紹介ページ からダウンロードしてみてください。

次は、これも旧サイトで公開していた「Custom Design Helper」を急いでブラッシュアップしたいと思います。

(L3P の作者である Lars C. Hassing 氏に、Universal Binary 版の L3P をつくっていただきました。この場を借りて感謝します:Thanks to Lars C. Hassing for make Universal Binary version of L3P. )

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *