Kaku 1.2.5 を公開します。
新機能とその使い方 に関してはこの記事を、ダウンロードと 基本的な使い方 に関しては、Kaku の紹介ページ をご覧ください。
今回の目玉は、画像挿入・アップロード支援機能 です。
今のところ、既存の画像ファイルをそのままアップロードする、という、シンプルな機能しかありませんが、画像入りの記事の作成が、多少、快適になると思います。
ちなみに、バージョン 1.3 − 1.2.5 = リンクタグ挿入支援機能 の予定です。
というか、使用頻度と開発の難易度を考えると、こちらを先に作るべきでしたが、今回は、画像挿入機能の方を流れで作ってしまいました(おい)。逆に、次回のアップデートまでの時間は、今回より短くなるかも、しれません。
技術的には、AppleScript Studio ベースながら、今回初めて、画像挿入機能で Core Data を採用し、XML-RPC エンジンは AppleScript 標準のものと、The Cocoa XML-RPC Framework を併用するなど(なぜかはいずれ)、混沌の度合いを増しています。
バージョン 1.2 からの変更点
- 画像(img タグ)挿入・アップロード支援機能を追加
- ブックマークレットからの新規記事作成に対応
- プレビューのスクロール位置を記憶するように
- 編集エリアで標準の検索/置換機能を利用できない問題を修正
- その他バグフィックス・コードの整理
これら変更点の説明や、新機能の使い方は、以下をご覧ください。
画像挿入・アップロード支援機能の使い方
- はじめに
- Kaku イメージタグを記事に挿入する
- img タグの属性を設定する
- 画像ファイルをアップロードする
- 過去に使った画像を再利用する
- 通常の img タグを利用する / 画像ファイルを手動でアップロードする
- さまざまな操作方法
はじめに
Kaku の画像挿入機能では、Kaku イメージタグ を使うことが標準になっています。
Kaku イメージタグとは、記事のプレビュー・投稿時に、自動的に img タグに変換される、中間的なタグです。
この中間的なタグを使うことで、非 WYSIWYG エディタで普通に記事を編集するのとほとんど同じ感覚ながら、
- img タグの属性を GUI で設定できる
- 画像ファイルをアップロードしていなくても、記事のプレビューが行える
- 記事に使われている画像ファイルをまとめて自動的にアップロードできる
といった利便性を実現します。
Kaku イメージタグを記事に挿入する
Kaku イメージタグを編集中の記事に挿入するには、さまざまな方法がありますが、最も簡単な方法は:
- 画像ファイルを Finder からドラッグしてきて、直接編集エリア内にドロップする
です。ドロップすると、ファイル名の入った Kaku イメージタグが挿入されます。
ドラッグ中には、編集エリア内のカーソルが、マウスの動きに追従します。先程も述べたように、Kaku イメージタグは、最終的には img タグに変換 されますので、本来 img タグを挿入したい位置 に合わせてから、ドロップするとよいでしょう。
img タグの属性を設定する
画像ファイルをドロップすると、Kaku イメージタグが挿入されるのと同時に、「イメージマネージャ」ウィンドウ が開いて、その中の「この記事」タブ に、先程ドロップした画像が表示されます。
Kaku イメージタグは、最終的に img タグに変換されますが、その img タグの alt、class…といった属性は、ここから設定できます。
属性を設定した後に、ページ上でどのような表示になるかは、プレビューで確認することができます。「プレビューを更新」ボタン を使えば、表示状態を確認しながら属性を設定することもできます。
ちなみに、「この記事」タブに表示されている画像と、さきほど挿入された Kaku イメージタグとの関係は、一対一ではありません。
もし同じ属性を持った(同じ img タグに変換される)Kaku イメージタグをもうひとつ挿入したい場合は、「Kaku イメージタグを挿入」ボタン を押すか、Kaku イメージタグそのものを、コピー&ペーストしてください。
また、画像は同じで、属性だけを変えたい場合は、「複製」ボタン で複製したあと、「Kaku イメージタグを挿入」 してください。(どちらのシチュエーションも、あんまりないとは思いますが…)
画像ファイルをアップロードする
特別な操作は必要ありません。記事を書き終えたら、通常通り記事を「公開」または「下書きとして投稿」してください。
すると、「イメージマネージャ」ウィンドウ の「この記事」タブに表示されている画像のうち、記事中に対応する Kaku イメージタグが挿入されているものが、自動でアップロードされます。
- ご注意(普通にお使いいただければ問題ありませんが、念のため):
記事を投稿する前に、挿入した Kaku イメージタグを破損していないか、よく確認 してください。
…といっても、不正な Kaku イメージタグがあった場合、通常は、ただ変換されずに無視されるだけです。
しかし、あまりにはちゃめちゃに破損していた場合、予期せぬ変換エラーが起こり、(投稿してしまうと)記事の一部を失ってしまうかもしれません。
万が一、変換エラーが起きている場合は、「プレビュー」で簡単に確認できます。
プレビューが思ったような表示になっていなかった場合、投稿操作はしないで、もう一度記事の内容を確認してください。
(プレビューでエラーが起きていても、編集中の生のソースには何の影響もないが、投稿してしまうと、プレビューに表示されているのと同じ状態で確定されてしまうため)
画像ファイルのアップロードと記事の投稿が完了すると、(img タグに変換されており、もう必要ないので)「イメージマネージャ」ウィンドウ の「この記事」タブ の画像一覧がクリアされます。
例外として、画像ファイルのアップロードに失敗した場合、その画像と、それに対応した Kaku イメージタグは、そのまま残ります。アカウントの設定などを見直して、もう一度、記事を投稿し直してみてください。
過去に使った画像を再利用する
Kaku の画像挿入機能では、いちど使った画像はすべて「ライブラリ」に登録されています。
「Kaku イメージタグを記事に挿入するには」で書いた方法は、
- 画像ファイルをライブラリに登録する
- ライブラリから、使いたい画像を選び、記事に追加(アサイン)する
- 記事にアサインした画像は、「この記事」タブで確認できる。「この記事」タブから、最終的に使いたい画像を選んで、「Kaku イメージタグを挿入」する
という、本来の三つの手順を、ユーザーの代わりに Kaku が行ったにすぎません。
よって、さきほど編集エリアにドロップした画像ファイルも、自動でライブラリに登録されており、メインウィンドウで他の記事を選んで「この記事に追加」ボタン を押せば、その記事で再利用することができます。
一方、「ある画像ファイルを、とりあえずライブラリに登録しておく」といったことも、もちろん可能です。画像ファイルをライブラリに登録するには、次のいずれかの操作を行ってください:
画像ファイルを 「イメージマネージャ」ウィンドウ の「ライブラリ」タブ内のテーブル に、ドラッグ&ドロップする
画像ファイルを Kaku のアプリケーションアイコン に、ドラッグ&ドロップする
こうして記事にアサインした画像が、過去にアップロードに成功したものであった場合、Kaku はその URL を記憶しており、記事を投稿したときに、重複してアップロードされることはありません。
もし、過去にアップロードした記事を、どうしても別の名前に変更してアップロードしたい場合などには、次の項を参照してください。
通常の img タグを利用する / 画像ファイルを手動でアップロードする
記事にアサインされた画像から、通常の img タグを生成して、記事に挿入することもできます。
ただし、そのためには、事前に画像ファイルがアップロードされていなければなりません。画像ファイルを手動でアップロードするには、「この記事」 タブでアップロードしたい画像を選んで、「今すぐアップロード…」ボタン を押してください。
先程述べたように、Kaku では原則、アップロード済みの画像(URL が決まっている画像)が、自動で、再度アップロードされることはありません。どうしても、画像ファイルをアップロードし直す必要がある場合も、この方法を使ってください。
画像がアップロードされているかいないかは、「この記事」タブのテーブル の、ツールチップ で確認できます。
アップロード済みの画像を選択すると、「HTML img タグを挿入」ボタンが有効になり、通常の img タグを挿入することができます。
さまざまな操作方法
今回、ここでご説明した以外にも、
- 画像ファイルを 「この記事」タブのテーブル にドラッグ&ドロップ → 画像ファイルをライブラリに登録して、記事にアサインする
- 「この記事」タブのテーブル から画像をドラッグして、編集エリア内にドロップ → その画像に対応した Kaku イメージタグを挿入
- …
といった、さまざまな操作方法が使えます。実際に試していただくのが一番早いですが、これらの操作方法については、「Kaku の画像挿入機能 — コンセプト」の「どっからでももっていけること」の項に詳しく書いてありますので、よろしければ、参考になさってください。
また、「イメージマネージャ」ウィンドウ 上では、アローキーで 「ライブラリ/この記事」タブ 間を移動したり、デリートキーで画像のアサインを解除したりすることができます。
状況や好みに合わせて、お使いください。
ブックマークレットからの投稿の仕方
「Kaku の画像挿入機能 — コンセプト」で、「ブックマークレットにも対応したい」と書いていましたが、対応しました。使い方は:
- このブックマークレット( Kaku で投稿する )をお使いのブラウザの、ブックマークバーなどに登録する。
- ウェブページ上の引用したい部分を選択して、ブックマークレットを起動する。
…です。引用時に使われるテンプレートは、RSS リーダーから引用するときと同じものです。ファイル →「ブログの設定」→「引用」タブ から編集できます。
標準の検索/置換機能を利用できない問題の修正について
先日、Kaku でちょっと長めの記事を書いていたら、途中で、それまで何度か使った言葉を、別の言い回しにしたくなりました。そこで、検索機能を使おうとしたんですが、メニューがグレーアウトしていて、使えませんでした。このソフトは検索・置換もできんのか、と(汗)
NSTextView のサブクラスを使ったのがダメか?と思い、テスト用の AppleScript Studio プロジェクトを作ってみるも、検索メニューは有効にならず。一方、Cocoa アプリプロジェクトを作って試してみると、何事もなかったようにできる。
これはもしや、AppleScript Studio アプリでは検索メニューが使えない、というアホな状況か!? と冷や汗垂らしながらもう一度確認してみると、何のことはない、Xcode の AppleScript Studio のテンプレートにミスがあり、最初から MenuItem に設定されているはずの tag が空になっていたのでした。
まあ、検索メニューが有効になる仕組みをよく分かっていれば、すぐに原因を突き止められたんですけどね…。